バトンプロジェクト:二坪の眼-掲示板

-思考実験工房-
主催:DWKS (バトンすべきものは何?)

▼Topics

●ノコギリアン・ガッカイ 2023
『ノコギリヤネ・コウゲンガク』
https://36way.net/nag/nag2023.htm
会期:2023.12.21 - 2024.2.29
会場:ノコギリアン・コウバ
主催:ノコギリアン・コウバ、二坪の眼
展示:Koubas_Only(Natty & Colin)
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・ノコギリアン文庫
断章“ノコギリヤネのある風景”

【考察】:ノコギリアン文庫『断章“ノコギリヤネのある風景”』

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Cafe-talk by Wataridori


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[1175] “ノコギリアン・ガッカイ 2021”を開催します。 aoki@dwks 2021/09/30(木) 21:39:51 [添付]

[1195] “コウバ”としてのノコギリヤネ(その6) aoki@dwks 2022/11/14(月) 21:09:36 [添付]
[1196] 木曽川という“ギフト”(その7) aoki@dwks 2022/11/15(火) 11:10:11 [添付]
[1198] オニはソト?(その9) aoki@dwks 2022/11/17(木) 20:37:17 [添付]
[1199] 尾州木東綺譚/「エキノコ玉ノ井」序開(その10) aoki@dwks 2022/11/19(土) 01:22:15 [添付]
[1200] 「ノコギリヤネ・トライアングル」(その11) aoki@dwks 2022/11/20(日) 09:16:28 [添付]
[1202] 寓話「ノコギリヤネのつくる星座のまち」(番外編) aoki@dwks 2022/11/21(月) 23:20:28 [添付]
[1204] ミノ/キソガワ/オワリ(その12) aoki@dwks 2022/11/23(水) 11:10:56 [添付]
[1205] 「のこぎり二」で開かれた二つの祝祭(番外編) aoki@dwks 2022/11/23(水) 11:26:55 [添付]
[1224] ノコギリヤネとモダニズム建築(その13) aoki@dwks 2022/12/06(火) 12:00:47 [添付]
[1222] マスミダカラスは何色? aoki@dwks 2022/12/06(火) 11:47:05 [添付]
[1223] 陶器のマスミダカラス aoki@dwks 2022/12/06(火) 11:53:25 [添付][添付][添付]

[1195] “コウバ”としてのノコギリヤネ(その6)  aoki@dwks  - 2022/11/14(月) 21:09:36 -

・“コウバ”としてのノコギリヤネ(その6) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20201209_noko-fukei-6.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 ●その数にどんな意味がある? オマエが執心するノコギリヤネは、その多くがもう役に立たないお荷物になっているんじゃないのか。使われないまま。 ●「オワリの始まりか」 ●このオワリの大地(濃尾平野)は、扇状地、自然堤防、後背湿地、デルタといった基本的な地形が揃った見事な平野だ。オワリはまさに木曽川の賜物だよ。オワリの人間たちは、ここに生活の舞台を築いてきた訳だ。織物業の勃興もその一つだ。近代に入り、農村は、“工村”と見紛うほどになる。まさに、ノコギリヤネが創り出した風景だな。 ●100年前、50年前、現在か。始原、増大、そして消滅するノコギリヤネの大きな変化の局面だな。オマエが作ったその重ね図は、まさに断層図だ。微妙にズレ、ぴったりと重ならない。大地変動で地層がズレるのと同じさ。木曽川が作った自然堤防上に人が居つき、村からまちへ、そして都市へと成長してきた。でも、そこには生活のズレが生じる。ノコギリヤネは、その狭間で、この地域独自の風景を見せてきたのかもしれないな。そうだとすれば、これからの消滅という局面で、ノコギリヤネはどういう風景を見せてくれるのかな。楽しみだな。 ●いや、それは、オレにもわからない。代わりに、こんなものを見せてやろう。オマエが「星の数ほど」と例えたノコギリヤネ大星群だ。 ●一説には、工場の「工」には、二本の横棒を「天」と「地」で表し、縦棒がそれを結びつける「人」の営みを表すという由来があるという。そして、「公」の語源は、「私(ム)を開く(八)」だ。オマエたちの「公」は、オオヤケであり、「私」を排除している。 “みんな”というならば、英語のパブリックのように「私」を包み込んだ本来の「公」が大切ではないのか。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1195_2022-11-14_00-43-18.jpg : 75.7KB】

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[1196] 木曽川という“ギフト”(その7)  aoki@dwks  - 2022/11/15(火) 11:10:11 -

・木曽川という“ギフト”(その7) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20210303_noko-fukei-7.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 ●木曽川の水質か。それは、ひとつの要因に過ぎない。これほど織物がひとつの“業”として繁栄が続いたのは、オマエたち人間の力だけによるものではない。オマエたちには見えない力が働いているのさ。教えてやろうか。それは、木曽川が“龍”だったからだ。 ●以前、「尾張は木曽川の賜物だ」と言ったことを覚えているか? 真意は、尾張の大地を含む全てが、木曽八龍の“気”(エネルギー)によって創造されたものということさ。オマエたちの命も木曽八龍が育んだものだ。 それは、木曽八龍の“ギフト”だ。 ●川島の三派川の地下深く、静かに眠っているよ。百年前ぐらいまでは、まだ姿を見せていた。 そういえば、昭和初期の導水工事、あれは川底から川堤下を潜水湧水して来る水を集水したと言われている。それは、まさに龍の発する“気”(エネルギー)の満ちた水だな。 ●真清田神社の祭神がいろいろと変わってきたことは知っているだろう? 明治以降は、天火明命で落ち着いたようだが、大己貴命、国常立尊、天照大神、月読命、大龍神と多様だ。その中で、魂を持った存在は、大龍神だけだった。あとは、権力のシンボルとしてのカタチだけだ。まあ、カラッポだから便利に使えるわけでもある。 モノが産み出される背景には、土地の霊力(ゲニウスロキ)が関わってくる。これは万国共通だ。木曽川の近くに無数の織物コウバが生まれ、現在の使われ方を問わず、まだ数多く残っているのは、まさに木曽八龍の霊力ではないか。 ●いや、違う。人間と違って、木曽八龍は純粋な存在だ。呪いをかけるようなことはしない。そのガチャ万の呪縛とやらは、オマエたち自身がかけているのじゃないか。一時の成功、繁栄に引き摺られるあまり、足元の大地が見えていない。木曽八龍がもたらしたものは、呪いじゃなく、ギフトだ。それに対して、オマエたちは何をした。国営公園としてまつりあげ、体よく利用している。いつも受け取るばかりだな。ギフトは、“毒”でもあることを覚えておけ。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1196_2022-11-14_21-30-27.jpg : 64.2KB】

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[1198] オニはソト?(その9)  aoki@dwks  - 2022/11/17(木) 20:37:17 -

・オニはソト?(その9) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20210928_noko-fukei-9.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 ●それは、もともとのクニが違うということだろうな。 ●古代、このあたりは、“ニワ”という強大なクニが支配していた。後に、熱田を拠点としたオワリ氏が尾張として統一することになるが、ニワ氏は古くから権勢を誇っていた。さらに遠い昔、稲作農耕文化を携え、伊勢湾から木曽八流を遡上した海民系の人々が、犬山周辺の台地の麓に生活の場を築き、ムラをつくり、先住民と融合し、強大なクニとなって栄えた。 ●オレは、ここでは実体を持てない。ここは、犬山の本宮山を住処とする“ニワカラス”のナワバリだ。ニワカラスの身体は赤い。ニワのニは、ヤツらの大地に由来する赤い土を意味する。そして、名のごとく、もう一つオレたちと同じ黒い身体を持っている。それこそ、ニワ氏とオワリ氏の合体の証なのだ。 ●ノコギリヤネの上に居た少女から聞いた話か。ノコギリヤネから逃げ出すオニをカラスとトンビが奪い合うという・・・。カァー、一杯食わされたな。ノコギリヤネにオニはいない。あいつは、いつもはオニのお面を被っているけれど。 ●どうだろう。オニというのは、本来、恐ろしい存在の象徴だ。お前たち人間は、殺戮、飢饉、伝染病、あるいは地震、洪水などの大惨事の背後に、オニというこの世のものではない存在を仮想してきた。そして、共同体の秩序を脅かすものとして「他所者」や「異人」にも重ねた。 イエの中は八百神でいっぱいだ。板の間には神棚、畳の間には仏壇があり、最も低い土間には土地の精霊がいる。後塵を拝した他所者は、まさに「オニはソト」だ。そこにノコギリヤネが現れた。お誂えむきに、ノコギリヤネの窓はカミたちの忌み嫌う北向きと来ている。他所者のあいつには格好の棲家となった。 ●ついでに、もう一つ教えてやろう。ニワは、土間を意味する。ウチとソトをつないでおり、農家では朝や夜の仕事場となる。農家のソトは、現代では庭を意味している。土間は、「ニ」という赤土、あるいは石灰を混ぜてシックイにして地面を突き固めてつくる。そして、丸く車座になって農作業を行うのが「ワ」の状態だ。儀礼、政を行う場もニワにつながる。 ●かつて、東の地に政(まつりごと)を司るニワがあった。時を経て、一宮の中心で「市場/市庭(イチバ)」というニワが開き、多くのヒト、モノ、カネを呼び込む場となった。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1198_2022-11-16_21-35-03.jpg : 64.5KB】

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・尾州木東綺譚/「エキノコ玉ノ井」序開(その10) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20211129_noko-fukei-10.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 ●お前は確か二年前にここに来ていたな。遠巻きに、俺と崩れ落ちそうなこのノコギリヤネを眺めていた。どうだ、変わっただろう。でも、これで終わりじゃない。始まりさ。ここで働く人たち、訪れる人たち、迷い込む者たち。そして、この周りに住む人たちや他のノコギリヤネと一緒に物語を紡いでいくのさ。それが、まちとなる。時間とともに、ここもカタチを変えて行くはずだ。オレの役目は、ここに根を張り、その移り変わりを見守るこさ。 まあ、少しばかりちょっかいは出すけれど。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1199_2022-11-17_20-43-59.jpg : 67.8KB】

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・「ノコギリヤネ・トライアングル」(その11) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20220406_noko-fukei-11.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 ●オレを呼んだか。…そうか。オワリの始まりを教えてやろう。 オマエたちの祖先は、稲作という文明を携え西からやってきた海の民だった。九州に渡り、瀬戸内を通り、紀伊半島を越え、伊勢の海に入ると、いくつもの集団に分かれて木曽八龍を遡上していった。オレたちが、上空から農耕に適した土地を見つける。そして、上流部の大地に上陸し、定住し、先住民と融合していった。弥生人の誕生だ。各地に部族が生まれ、氏族を構成し、西方の大陸やヤマトから入ってきた高度な土木技術をもとに、下流部を開拓し、カミを祀り、杜を造り、低地一帯に広がっていった。 ●平野部に広がる多くの氏族を取り込んでいったのがオワリ氏だ。彼らは、伊勢の海に突き出た高台を見つけて真っ先に上陸した集団で、その後、海岸部の南部一帯をまとめ、航海術を活かして、河川による流通を支配して強大になっていった。東部で権勢を誇ったニワ氏は、もともとは山の民だ。最後にオワリ氏と合体して、オワリという国が誕生した。木曽八龍がもたらした大地のもとに大きな共同体が構成された。オマエたちや多くの生命が生まれてきた生命共同体だ。河川がつなぐ山と海の出会うところに、オレのマスミダの杜がある。 ●共同体とは、運命を共にするものだ。彼らの持ち込んだ稲作農耕は一人ではできない。共同が不可欠だった。個々の生命とその土地が一体となって共同体になる。個では生きていけない。共同体からの逸脱は「死」を意味していた。 オマエたちの生命は、大地とともに生きてきた。オレたちもそうだ。オレの生命はマスミダの杜にある。小さなものだが、その自然、仲間たちと生命共同体を営んでいる。オマエたちにはイチノミヤカラスと揶揄されながら、夜には集団で寝ぐらを構える。そうすると、大きな生命体の一部であることを実感する。 ●人間は共同体を捨てようとしているが、多様な生命体が共存している時の共同体は、最も創造性を発揮するカタチかもしれないぞ。オワリの始まりの時のように。 ●オレたちがなぜ黒いか、知っているか?それは、オレたちがオワリ共同体の DNA を引き継いでいることの証左でもある。昔、海の民を先導したオレたちの身体は「青」だった。東の丘陵に住む先住のニワカラスたちは土の「赤」だった。それが、いく世代も混じり合って、重なリ合って「黒」になった。黒は融合の証だ。 でもな、青と赤だけじゃ足りない。オレたちの中に先陣を切る名誉を担うヤツがいた。イセの海に突き出た高台のアツタに導いた。ヤツには「黄金」の身体が与えられていた。 …信じたか? カッ、カッ、カー。オマエはすぐに信じるから面白い。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1200_2022-11-19_01-41-56.jpg : 45.0KB】

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・寓話「ノコギリヤネのつくる星座のまち」(番外編) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20220707_noko_bangai.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 https://bit.ly/3tHJEjQ ●それは、このまちに残っているノコギリヤネを地図上に落としたものだ。この工房の主が作ったものだ。ノコギリヤネというのは、昔、全国いたるところにあった三角屋根の工場のことだ。役割を終えたノコギリヤネを「ウツホ(からっぽ)」と呼んで、星に喩えて「星図」をイメージしたらしい。この地図に記されたノコギリヤネの数はおよそ 2,600。かつてこのまちに存在したノコギリヤネは、6,000 から 8,000 と言われている。肉眼で実際に見える星の数は、4,000 から 5,000 ぐらいだから、まさに「星の数ほど」あったと言えそうだ。 ●オレは、ここでは「マレビト」と呼ばれている。オマエと同じ「迷い人」みたいなものだ。ここがまだ織物工場だったころだから、かなり昔のことになる。オレはこの世ではカタチを持たない。だから、この仮面を通して対話している。 ●三角形は、まさにノコギリヤネのつくる「星座」だ。二つの三角形が重なる頂点に位置するノコギリヤネがこの場所だ。ここがオマエのような「迷い人」にも開かれているのは、ここの若いオーナーが始めた「のこ座」という集まりからだ。その記念すべき第1回の主役たちが、三角形を構成するノコギリヤネだ。(のこ座 1103 備忘録「ノコギリ屋根には鬼が棲む」) もう一つの破線の三角形は、廃業したノコギリヤネの織機(ションヘル)がここに移され展示されているが、その所有者は別のノコギリヤネで、自社機械の部品の補修に活用するという三角関係を形成している。(ノコギリヤネのある風景・その 11) その赤いノコギリヤネは消滅したが、代わりにションヘル機が星座の一角を構成する。実際、いま見えている星の中には、すでに消滅している星もあるだろう。 ●この地図の制作者は、地図で「ふるさと」を残したいらしい。そして、いろいろな地図を描いている。死者を含めた記憶が土地に刻まれ、そこから「生きる力」が生まれる。それが、ゲニウス・ロキ(地霊、土地の守護神)と呼ばれるものだ。(ノコギリヤネのある風景・その7) ●さて、迷い人よ、出口は見つかりそうか? オマエのような「迷い人」は、ここに自身の出口を求めて彷徨いこむようだ。そして、何かを見つけて出て行く。それは出口ではなく、入口となるのだけれどな。 ●「この地域は、木曽川両岸のノコギリヤネが新たな関係性を築くと面白くなりそうですね。木曽川の岐阜県側エリアをもう少し拡げた方がいいように思いました」 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1202_2022-11-20_09-42-50.jpg : 42.5KB】

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[1204] ミノ/キソガワ/オワリ(その12)  aoki@dwks  - 2022/11/23(水) 11:10:56 -

ミノ/キソガワ/オワリ(その12) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20220815_noko-fukei-12.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 https://bit.ly/3tHJEjQ ●国の境を決めるのはお前たち人間だ。その木曽川の流れを変えたのは自然の力だ。美濃と尾張 の国境であるとともに、「身の終わり」を分ける境でもあったかもしれない。 ●オレたちは、大地の変化の前兆を感じることができる。その地震の時は、何日も前から、大地の叫び声が聞こえてきた。それは大地の怒りなのか、あるいは事後を慮った慟哭だったのか。そして、「ゴー」という地鳴りととともに大地が弾んだ。家屋の下になり、火に焼かれ、多くの「身の終わり」がもたらされた。 木曽川の流れが変わった前の年にも、「身の終わり」の地震は起きている。自然の摂理だ。木曽川の洪水も同じだ。しかし、見方を変えれば、終わりは始まりをもたらす。 ●ミノ・オワリ生命共同体か。笠松、竹鼻、起トンビの誕生だな。おまえたちが名づけた、悪名高きイチノミヤカラスとの抗争の始まりでもある訳だ。しかし、共同体というのは、これもある意味では、「身の終わり」かもしれないな。共同しなければ生きていけない。そこから逃れられない、運命共同体という訳だ。輪中も同じだ。 その共同体の象徴でもあるノコギリヤネは、まだ数多く残されているようだが、機業を営むものも少なくなり、共同体ではなくなってしまったのではないか? それに、またいつか、「身の終わり」をもたらす大地の震動、木曽川の氾濫が来るかもしれない。ノコギリヤネの多くは、一掃されてしまいそうだな。 ●「ノコギリヤネのある風景」もやがて消えてなる… ●お上は木曽川を境界としてきたが、両岸で暮らす領民、住民はそうではなかった。大河に苛まれながら生きるために連携してきた。人間は、自分の側一方からしか見ていないが、オレたちは上から見ているからわかる。木曽川がこの大地をつくり、ムラが生まれ、マチ、クニができた。一方で、木曽川は無数の「身の終わり」をのみ込んできた。円空の十二万体の仏像に生命を吹き込んだのは、その木曽川かもしれない。 しかし、はたして、新たな「ミノ・オワリ生命共同体」は生まれるだろうか。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1204_2022-11-21_23-30-05.jpg : 44.3KB】

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「のこぎり二」で開かれた二つの祝祭(番外編) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20220921_noko_bangai.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 https://bit.ly/3tHJEjQ ●●0903「のこぎり二」のオニから聞いた話 @ サウンドインスタレーション:北條知子 オレは「のこぎり二」に棲むオニである。オレに見えるものが人間には見えないことがあるようだ。その日、「のこぎり二」で起きたこと、オレが見たことを教えてやろう。 そのアーティストが持ち込んだモノは、釣鐘のような形状をしており、言葉が書かれた短冊で網目状に構成されていた。短冊に書かれた言葉に「いのち」が宿ったのだろうか。それは、制作者の意図を超えて、進化していったのかもしれない。この「のこぎり二」の中で。 釣鐘の中から縄文琴の音が響く。この地域がまだ海であった時代を思い起こさせる。古代から人間は織物を紡いできた。その多くは女性の手によるものだった。ある時は、織姫ともてはやされた。オレはずっと見てきた。言葉と現実の間に存在するものを。 「ウツホ(空洞)」の中で、琴の音が風を起こし、釣鐘を解きほぐしてゆく。そして、言葉が宙にさまよい始めた。暑さの中で汗が滲み出し、言葉が身体にまとわりつく。やがて言葉は体内に浸透し、血液とともに身体全体を巡り始める。そして、ウチから湧き上がるものがある。 「ガチャマンの呪縛」という言葉が聞こえた。いまだに、一時の繁栄の中に多くのものが仕舞い込まれている。生きていく上で大切な何かを。そろそろ、土地も人もその呪縛から解放される頃だろう。オレが見たのはその可能性だ。ウチから音を発するということによって、ウチから開いていくということ。この「ウツホ/からっぽ」から発する音によって。 ●●0903「のこぎり二」のオニから聞いた話 A サウンドパフォーマンス:恩田晃 「のこぎり二」に一人の祭司が召喚された。西洋のベルを携えて。それは、「広場」から始まった。広場では、多くの出会い、別れがあり、旅立ちがある。彼はソトに出た。一行が続く。ソトは闇だ。オレは閃光と雷鳴で迎えた。やがて周りが見えてくる。ウチでは見えないもの、聞いたことがないものと出会う。そして時が過ぎ、ウチに帰る。今度は工房エリアを巡行する。 小さなコミュニティの中を歩いていく。ベルの音に大地は目覚め、初めて訪れた者も、身体から大地の記憶を受け取る。やがて、例の釣鐘の前で立ち止まる。その前に小さなベルが並べられていく。その数は奇しくも 13。そこで、コミュニティが祝福される。 そして、おもむろに二つのベルとともに、彼は「境界」を超えて行った。そこは、大きな力を鼓舞する祝祭の場。しかし、彼はひるむことはない。こちらとそちらに違いはない。そうだ、ここは「のこぎり二」だ。だが、彼に続く者はいない。そこに「境界」を見てしまったのかもしれない。しかし、境界に踏み込むことで、開くことができるのかもしれない。例えば、呪縛を解くために。 時間が流れ、再び、広場に戻ってきた。「ウツホ/からっぽ」の伽藍に響き渡るベルの音に、記憶が再び呼び覚まされる。祝祭は終わり、また日常が始まるのだ。「のこぎり二」の新たな日常が。これが、オレの見たことだ。さて、オマエには、何が見えた? ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1205_2022-11-23_11-19-35.jpg : 69.9KB】

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[1222] マスミダカラスは何色?  aoki@dwks  - 2022/12/06(火) 11:47:05 -

ところで、マスミダカラス。なぜ、姿を見せない。 > オレは、ここでは実体を持てない。ここは、犬山の本宮山を住処とする“ニワカラス”のナワバリだ。ニワカラスの身体は赤い。ニワのニは、ヤツらの大地に由来する赤い土を意味する。そして、名のごとく、もう一つオレたちと同じ黒い身体を持っている。それこそ、ニワ氏とオワリ氏の合体の証なのだ。 面白いな、ニ(丹)とスミ(墨)か。赤い方が実体で、お前と同じ黒い方は影ということか。 添付画像【1222_DSC_5934.JPG : 4.6MB】

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[1223] 陶器のマスミダカラス  aoki@dwks  - 2022/12/06(火) 11:53:25 -

ノコギリアン作 ---- 添付画像【1223_DSC_5946.JPG : 0.8MB】添付画像【1223_DSC_5947.JPG : 0.9MB】添付画像【1223_DSC_5948.JPG : 0.8MB】

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[1224] ノコギリヤネとモダニズム建築(その13)  aoki@dwks  - 2022/12/06(火) 12:00:47 -

ノコギリヤネとモダニズム建築(その13) https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/lib/20221203_noko-fukei-13.pdf 【マスミダカラス語録】抜粋 https://bit.ly/3tHJEjQ ●高度経済成長を舞台にして、中核的な地方の一企業が世界に名を馳せる建築家の設計に託した企業展望の顛末といったところか。いわば「ガチャ万とモダニズム建築」と題する喜劇かな。 まずは、時間と風景を俯瞰して見せてやろう。 ●そうだとすれば建築家の知恵の勝利だな。でもオレの見方は違う。外壁が守ったのは、建築ではなく、中庭というカタチの「からっぽ」だったのさ。そこは、創業者の「地霊」が眠る聖域だった。 ●まだこんなにいっぱいあるじゃないか。お前が「からっぽ」に例えた創造の源泉が。創造はアートや芸術だけじゃない。むしろ、平凡な日常の生活、暮らしの中でこそ生きてくるものだ。 ●また、カラスの浅知恵と言われそうだが、オモテとナカをひっくり返してみるというのはどうだ。ウチとソトを。ある学者が言うには、動物の内臓である腸の管をひっくり返したものが植物の茎であり、それは、宇宙に開き、太陽につながるカタチであると。墨会館の中庭でひっくり返してみる。オモテにモダニズム建築の端正な顔が現れるだろう。からっぽのノコギリヤネは中庭と同じだ。ウチとソトをひっくり返してみたらどうなるかな。 ---- ノコギリアン文庫 断章“ノコギリヤネのある風景” https://div.36way.net/ad138/nitsubonome/nokogirian/nokoyane.htm ------- ノコギリアン・ガッカイ 2022 『私(ム)が開いて(ハ)、〈公〉になる』 会期:2022.12.15 - 2023.1.19 https://36way.net/nag/nag2022.htm 添付画像【1224_nokof-13-00.jpg : 45.5KB】

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