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[494] 複眼に聞く aoki@dwks 2019/06/08(土) 23:32:42

[508] 浮雲 aoki@dwks 2019/07/24(水) 14:42:51
[509] 輪転写 aoki@dwks 2019/08/06(火) 08:10:38
[516] 大輪 aoki@dwks 2019/09/14(土) 12:35:32

[508] 浮雲  aoki@dwks  - 2019/07/24(水) 14:42:51 -

その枠、私のなんです。さっき、落としちゃったみたいで....ごめんなさい。 ーーこの香り。あの強い香りだ。 あ、はい。ここに落ちていましたよ。 ありがとうございます。見つかって良かったです。 大切なものなんですね。 いえ、あの....。ブサイクな枠なんですけど、自分で作ったんです。また作ればいいだけのことなんですが、この大きさが気に入っているんです。 ふむ。 縦横比が4対3なんです。 ふむ。 ほぼA4サイズなんですが、比率は4対3にしてあります。デジカメの画面サイズなんです。 なるほど。 ーー元気な人だなぁ。 あ、私、写真、撮ってるんです。この木枠で風景を切り取って、木枠ごと撮るんです。そしたら、4対3の中に4対3ができるでしょ。 ふむ。 それがおもしろいんです。 世間の枠、と言う木枠ですか? 私が考えたネーミングです。これがおもしろいんです。デジカメの4対3は私の枠で、その中の木枠の4対3が世間の枠、なんです。私と風景の間に世間の枠が入り込む。ね、おもしろいでしょ。 ほぉ....。 ときどき、思うんです。写真を撮っていて、私は自分の枠を撮っているのか?世間の枠を撮っているのか?って。私の枠はいつも4対3なのに、世間の枠は置き方次第で4対3じゃなくなるんですよ。 ふむ。 左手で世間の枠を構えて、右手にデジカメを持って撮るんです。こんな感じ。ね。 器用ですね。 熟れました。木枠の置き方で写真が変わるんです。それがおもしろいんです。 ーーやっぱりこの香りだ。 バシャバシャ撮るからたいへん。写真の整理がたいへんなんです。 おもしろい写真がたくさん撮れるといいですね。 ありがとうございます。おもしろい写真はSNSに投稿しています。えっと....こんな感じになってます。 ーーほとんど空だった。空の中に木枠が写っている。木枠を持つ左手も。 空、ですか? 雲です。 なるほど。 同じ雲って、ないでしょ。雲はいつも違うんです。写真から思いつきが広がることも多いんです。だから、写真が好き。

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[509] 輪転写  aoki@dwks  - 2019/08/06(火) 08:10:38 -

雲の写真を撮っている人。世間の枠と自分の枠を重ねて写真を撮ると言う。楽しそうに語った。意欲が伝わってきた。 わたしは、その勢いに圧された。 思えば、あの御人。 公園を立ち去った、あの御人も。 自分を語るためにわたしを見つけたようなことを言っていた。 ひとしきり、自分を確かめるように語ると公園を立ち去った。 わたしは、ただ聞いていた。 公園を立ち去った御人と雲を撮る人。 二人に互いの接点は無い。 それぞれのふたつの色が、 わたしの中で混ざり合う。 わたしもふたつの色にそれぞれに混じっていく。 公園を立ち去った御人に混ざったわたし。 雲を撮る人に混ざったわたし。 そんなわたしは、わたしの手の届かぬところへ。 それはもう、果たしてわたしなのだろうか。 きっと、誰しもが、世間の枠の中では、「私」の手の届かない「私」が「私」として存在しているのだろう。 「私」のスピンアウト。 「私」の幻想が独り歩きする。 独り歩きする「私の幻想」は現実。 雲を撮る人は、左手の世間の枠の中に自分自身も含まれていることに気付いていたのだろうか。「自分の枠」を重ねながら.... どこへ向かっているのだろう。 真夜中の公園は相変わらずベンチが点滅している。いくつかの灯りが消え、いくつかの灯りが点く。ベンチに座る人、ベンチを立ち去る人。そんな光景が遠く彼方にまで繰り広げられています。わたしのベンチもまた、彼方からは点滅するベンチのひとつとして映るのでしょう。

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[516] 大輪  aoki@dwks  - 2019/09/14(土) 12:35:32 -

ドーン! 大きな音が響き渡った。 ドーン!ドーン!と続く。 花火だった。 花火の音は、遠くにも聞こえ、近くにも聞こえる。 花火までの距離が掴めない。 果たしてこの世のものだろうか。 ひゅるひゅると、駆け昇る花火玉。 長く長く、尾を伸ばす。 花火玉、弾けるも音は無し。 短命にして花開く瞬間に、音の知らせが聞こえてくる。 ドーン!ドーン! この世に見る初めての花火。 花火を前に言葉を失う。 言葉にできない衝撃は、永遠の課題。 次の世代へと今ある花火。 ドーン!ドーン! 花火師が命を懸けた技術と仕立て。 記憶の結びつきは奇妙なもの。 幼い頃の夏祭りへと誘う。 小さな街だが、歴史のある街だった。 県境に流れる大きな川。 街を挙げての花火大会。 盆踊りに屋台の賑わい。 川まつりに相応しい万灯流し。 行事の意味も知らぬまま、 灯籠を流すのが面白かった。 遠い記憶に神秘の灯り。 ゆらゆらと、川面を流れる灯籠は、 長い列を成して、大河を照らす。 付かず離れず、抜きつ抜かれつの浮き灯り。 夜空に咲く花火の下で、 今でもあの万灯流しは続いているのだろうか....。 花火の記憶が時を均す。 過去も現在もわたしの中に在る。 きっと未来もわたしの中に在るのだろう。 わたしの中では時計が止まっている。 過去も現在も未来も、今ひとつに在る。 光と音の祭典。 大輪、虚空に舞う。 大輪、虚空に散る。 太陽もまた、花火かもしれない。 真夜中の公園は相変わらずベンチが点滅している。いくつかの灯りが消え、いくつかの灯りが点く。ベンチに座る人、ベンチを立ち去る人。そんな光景が遠く彼方にまで繰り広げられています。わたしのベンチもまた、彼方からは点滅するベンチのひとつとして映るのでしょう。

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