バトンプロジェクト:二坪の眼
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[457]魂身の一枚
by aoki@dwks 
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[2018/02/05(月) 20:53:16]
>>続き
と呼んでいる。

この「二坪」。実は、のこぎり屋根工場の一角に賃貸で間借りしている。築年数が90年以上とも聞く工場は、木造のむき出し構造と土壁で建っている。天井もなく、屋根までの高さは4メートルを越える。8つの三角屋根が並ぶ広さは、およそ200坪。見渡す限り間仕切りは無い。その外観や内部構造はあまりに特徴的だ。

かつては毛織物工場として活躍していた。操業を停止しておよそ25年になるらしい。そんな、からっぽの工場を30代の5代目が引き継いだ。取り壊しを検討する家族会議も行われたそうだが、5代目は、そのままの状態で再活用する道を選んだ。工場の半分を展示会場として期間利用者を募り、半分を坪単位で賃貸工房とすることにした。毛織物の生産からアート作品の創作活動支援へと切り替えた。

特筆すべきは、のこぎり屋根工場の建築構造にある。のこぎりの刃のような三角屋根は、北側から太陽の光を採り入れる構造に建っている。この屋根の北窓からの採光が工場内を満たす時、そこに影は作られない。それは、毛織物の製造現場において欠かせない条件だった。反物が仕上がる色具合を点検するには、自然光で均一な明かりの確保が求められた...
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