2014/07/17:館長レポート:ロシアにおける剣道の現状

館長レポート:第16回世界剣道選手権大会

ロシアナショナルチーム応援団のサポーター

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平成27年5月29日(金)・30日(土)・31日(日)の3日間、日本武道館において第16回世界剣道選手権大会が開催されました。

世界剣道選手権大会は、3年に一度開催され、今回4度目の日本開催となります。

私にとっては初めての観戦であり、とても感動した大会となりました。

今回の大会では、昨年私がロシア、クラスノヤルスク市で大変お世話になったブイク氏がロシアナショナルチームの監督兼選手として参加することとなり、選手・応援団を含め13名が来日することとなりました。

 私は、ロシアナショナルチーム応援団のサポーターとして、ビザ取得の手続から滞在中のスケジュール管理・宿泊先の確保・切符の手配等慌しい大会となりました。


 ■26日(火)夕方成田空港に2便に分かれ選手団と共に到着。宿泊先の日暮里のホテルまで案内をし、遅めの夕食となりました。


 ■5月27日(水)選手団とは別れ、午前9時東京を出発し、12時に一宮駅に到着、昼食後、午後2時にスポーツショップ、㈱ヒマラヤさんの本社に表敬訪問をさせていただきました。応援団の中に、クラスノヤルスク市でスポーツ店を5店舗展開している経営者の方がお見えになり、是非日本のスポーツ店を見学したいとの要望があり、㈱ヒマラヤ販売促進部中村部長さんのお骨折りで、当日は、野水代表取締役社長様にお会いすることができ、和やかな歓談となり、とても有意義なお話を伺え感謝申し上げるところであります。

歓談の後、店舗内を見学させて頂き、店舗の広さ、商品の品揃えの多さなど、ロシアでは無い店舗展開に驚き、思わずショッピングタイムとなりました。㈱ヒマラヤ様には、突然の訪問にも関わらず、歓待をしていただき野水代表取締役社長様はじめ、中村部長様ヒマラヤの皆様方に深く感謝申し上げるところであります。

午後4時、次に一宮市総合体育館の施設見学に行きました。応援団の中に、元新体操のロシアナショナルチームの選手で、現在クラスノヤルスク市の市議会議員さんがお見えになり、是非体育施設の見学をしたいとの要望がありましたので見学に行ってきました。約1時間施設管理をしているハマダスポーツ企画の方に施設内を、丁寧にご案内戴きました。特にトレーニングマシン・トイレ・血圧測定器には、大変興味を示しており、実際に血圧等を測り感激であります。施設の説明等ハマダスポーツ企画様には、大変お世話になりました。感謝申し上げます。

午後5時30分ホテルに戻り休憩の後、6時30分から夕食となり遅くまで飲み明かしたところであります。


 ■5月28日(木)今日は、午後12時に大村愛知県知事を表敬訪問、愛知県議団の皆さんとの昼食会、その後河村名古屋市長を表敬訪問と公式行事の一日であります。2019年ロシア、クラスノヤルスク市でユニバーシアードが開催予定であり、今回の訪日の目的のひとつとして、大会のPRをしてまいりました。 私は、その後東京に向け名古屋を出発し、明日からの大会スケジュールの確認をするため日本武道館近くのホテルに到着、明日に備えました。

その日の夕食時には、高校の後輩である野田君と夕食を共にする機会があり、大会中にロシア剣道に大変関係が深い、東レ滋賀の二刀流で有名な戸田先生とお会いできる約束を取りつけてくれ感激であります。


 ■5月29日(金)午前8時20分、会場の日本武道館選手入口で1年ぶりに、ブイクさん、アレクセイーさん、キリールさんに再会し、大会でのエールを送りました。その後、会場に入ったのですが、私にとっては2回目の武道館であります。40年程前高校総体(インターハイ)で一度来た以来であり、あらためて日本武道館の大きさに感激でありました。

大会1日目は、開会式と男子個人戦が行われました。各国の選手団が整列し開会式が始まり、いよいよ大会が開幕です。久しぶりの日本武道館大太鼓の音に感激しつつ開会式が終わりました。ちょうど私たちの席は、ロシア選手団控え席の真上であったため選手達とアイコンタクトができ、ロシア国旗の小旗を振っての応援が出来ました。男子個人戦では、昨年訪露の際に、空港まで出迎えてくれたキリールが出場しており、予選リーグを勝ち上がり、決勝トーナメント2回戦まで勝ち進み見事ベスト32位となり感激です。よく観ると彼の袴が非常に短く、よく目立っており後で聞くと、私が訪ロの際に差し上げた袴であるとわかりあらためて感激であります。キリールにはベスト32位のご褒美に新しい袴を贈り、団体戦では新しい袴で出場してもらうこととしました。

今回の世界大会に向け、日比ノ武道具・長崎県諫早市の武道具メーカー三恵さんから、ロシアナショナルチームに真っ赤な防具袋・竹刀袋を提供しており、私からは、選手全員に竹刀を提供したところ、選手の皆さんには大変喜ばれ、試合の合間に三恵さんの販売ブースに立ち寄ってくれ、記念写真を撮り1日目が終了となりました。

その日の夕食時は、恩師の澤木先生・高校の後輩である野田君夫妻と夕食を共にし、世界大会の余韻に浸りながら食事となりました。


 ■5月30日(土)大会2日目は、女子団体戦・個人戦が行われました。ロシアからは、カリーナさんという、小柄なかわいらしい女性が1人だけが個人戦に参加しました。予選リーグを勝ち上がり、決勝トーナメント2回戦まで勝ち進み、キリールと同じベスト32位と健闘してくれました。カリーナには、ご褒美に三恵さんお勧めの、立体裁断の胸元がスッキリする剣道着を贈ることとしました。小さな体でファイトある試合を見せてくれ、感激でありました。

試合会場も、昨日に比べ観覧者の数も増えており、会場内の雰囲気が少し変わったような気がします。今日は、比較的時間があったので会場内を散策していると、沢山の武道具店の販売ブースが出ており、あちこちで人だかりができ、賑わいを見せていました。さすが世界大会なのか販売員の中には、外国人の店員さんが流暢な英語で対応する姿が見られます。商品も比較的高額なものが良く売れているそうで、メイドインジャパンの力はすごいものだと痛感しました。今日は、女子団体・個人と1日で消化するする関係上終わったのが遅く、食事の時間も7時頃となり、恩師の澤木先生・私の奥さんと息子の4人での食事となったのですが、急に目眩がするような感じがしたと思ったら、大きな地震とわかり驚きました。その後電話が入り戸田八段との会食はいかがですかとのことでありましたので、すぐに私と、野田氏、そして今回ロシアチームの通訳を務めて見えた岡田先生と4人での会食となりました。

お話を伺う中で、戸田先生と岡田先生はロシア剣道連盟発足時からの関係があり、現在のロシア剣道連盟会長とも近しい関係であることとわかりました。現況のロシアにおける剣道の実情や、組織形態等とても興味深いお話を伺え有意義な時間となりました。やはり、戸田先生にはオーラがあり、お話のひとつひとつに深みがあるお話が聞け、とても参考になりました。


 ■5月31日(日)大会3日目男子団体戦が行われました。ロシアチームは、スイス・スペインとの対戦でありました。はじめにスイスとの対戦一進一退の試合で引き分けとなり、次にスペインとの対戦ではでありましたが僅差で敗退となり、予選リーグ敗退となりました。

全体的にロシア剣道のレベルも少しずつではありますが上がってきていると感じました。彼らの取り巻く剣道環境等を考えれば、本当に良くがんばったと思います。とても感動する試合だったと思います。大会は、男子団体・個人、女子団体・個人とも日本の勝利となり大会を終えることとなりました。

大会を通じで思うことは、世界にはこんなにも沢山の人達が剣道を愛し、真剣に剣道を学んでいる姿をみて感動しました。今、自分の剣道環境を振りかえれば、何と贅沢なものであるのかと痛感しました。今一度、本来の剣道理念を外国の選手から学んだような気がします。午後10時には自宅に着き、明日のスケジュールに備えました。


 ■6月1日(月)今日は、ブイク氏・キリール氏が合流し、応援団、通訳を含め総勢9名で下呂温泉に案内しました。午後1時に東京から名古屋まで新幹線で移動してきた一行を出迎え、下呂温泉に向けて出発です。昼食は、スケジュールの都合で車中にて取ることとなり、弁当やビールを買い込み大騒ぎの車中であります。彼らは、とてもパワフルで陽気であり、ついて行くのが精一杯でありました。途中平成の道の駅で足湯に浸かりご満悦、午後4時にホテルに着くなり、クワハウスのプール・サウナに入り大はしゃぎ。その間私は、温泉に入り、運転の疲れを癒しゆっくりとした時間を過ごすことができました。

夕食は、3時間しっかりと飲んで食べての大騒ぎ、部屋に帰ってからも飲み続けたそうです。私はすぐにダウンでした。


 ■6月2日(火)朝食後、午前9時には高山に向け移動、10時に到着し高山の屋台会館、陣屋跡、高山の町並みを散策、お土産をしっかりと買い込み、昼食は飛騨牛と今日もパワフルな一行です。高山を午後2時に出発、東海北陸道経由で、岐阜長良川へと向かいました。今晩は、長良川鵜飼の見物となり、老舗旅館十八楼での宿泊となります。鵜飼が終了したのが午後9時30分、とても長い一日となりました。


 ■6月3日(水)今日は、あいにくの雨模様となり、午前9時に十八楼から名古屋駅に向け出発。途中一宮市木曽川体育館により、施設見学をして12時に名古屋駅到着。ここで私とは、お別れとなります。今度は、ロシアで再会することを約束し、お見送りです。一行は、明日の帰国に備え、成田エアーポートホテルに向け移動となりました。


 ■6月4日(木)日本最後の日、2便に別れ東京に滞在していた選手団の一部と合流し、元気に帰国の途に着いたのです。


久しぶりに友人であるブイク氏に会え、本当に良かったと思います。あっという間の10日間、嵐のように過ぎ去っていったロシアナショナルチーム一行ではありましたが、彼らからすばらしいものをもらった気がします。国境を越え、剣道を通じて知り合った私に対し、常に尊敬の念を持ち、気遣いを見せてくれた彼らには、今の日本人が忘れかけている、礼節の心・感謝の心、素直な心を思い出させてくれたような気がします。 あらためて彼らに「ありがとう」と言いたいと思います。「スパシーバ・ハラショ」

平成27年5月

一豊剣志会 日比野隆夫


▼スポーツショップ:㈱ヒマラヤ


▼一宮市総合体育館:ハマダスポーツ企画


▼第16回世界剣道選手権大会:日本武道館


▼下呂温泉:あし湯


▼飛騨高山:屋台会館、陣屋跡、高山の町並み


▼一宮市木曽川体育館



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