バトンプロジェクト:二坪の眼
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[500]とびら
by aoki@dwks 
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[2019/06/18(火) 01:30:30]
わたしはベンチに身体を横たえた。
そっと目を閉じる。

真夜中の公園は、静かです。
風の音が耳をかすめていく。
わたしは眠りを迎え入れた。

意識は眠りと公園を往復する。
その振幅によって扉が開く。

此処は何処だ?
どこでもないどこか。
おまえは誰だ?
だれでもないだれか。

闇の中に浮かぶ光と影。
次第に輪郭が顕となる。
それはあたかも赤外線写真の像。
可視光線にない線が浮かび上がる。

見えていたものが姿を消す。
見えなかったものが輪郭する。
いくつものレイヤーが重なっている。
レイヤーの構造は不可解だ。

映像の意味付けが追いつかない。
拾い集める言の葉は、
彼方のものか、
此方のものか。

当てはめる言葉がない。
その言葉はきっとまだ、
此方では生まれていないのだろう。
生まれる前の言葉は、
闇が飲み込んでいく。

わたしはじっと、脳裏に眼を凝らした。

静かの中で、全身に脈打つ鼓動を聞く。
血潮のざわめきか。
指先、足先までじりじりと熱い。
意識だけが脳裡の映像へとズームされる。

脳裡の映像は、記憶の範疇を超えている。
わたし以外の誰かの記憶?
わたしが身を置いたことのない光景。
これはリアルなのか。

わたしは、自...
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まどろみ
白髭2

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